メーカーを受けようと思っている文系のあなた。
メーカーに就職するために「理系チックな専門的な知識」はほとんど必要ありません。
では文系のあなたがメーカーに就職するために必要なことは何か。
知っておくべき情報をまとめてみました。
Contents
初めに知っておくべきメーカーの概要
一口にメーカーと言っても形態や業界は様々です。
メーカーに就職したい人はまずメーカーにはどんな形態があるのか知っておきましょう。
メーカーの形態
メーカーは主に2つの形態に分けられます。
具体的に言うと、
BtoBとBtoC
この2つに分類されます。
違いはどこから来るのか。
それは顧客(製品を売る相手)が「企業」か「個人か」ということ。
BtoB企業とBtoC企業ではビジネスの仕組みや働き方が大きく異なります。
BtoC企業は就職が難しい?
BtoCはBusiness to Consumerの略。
つまり、消費者(Consumer)に販売代理店などを通して製品を売る企業のことです。
BtoC企業の大きな特徴は以下の3つ。
- 知名度が高い
- マーケティング力が重要
- 選考倍率が非常に高い
BtoC企業は消費者に直接商品を売ることから、「その商品の存在を消費者に知ってもらう」必要があるので、多くの企業がCM広告を打ちます。
そのため、誰もが知る企業が多いです。
しかし知名度の割に文系の学生の採用枠はあまり多くありません。
枠が多くないのに大量の学生が受けるので、必然的に選考の倍率は非常に高くなります。
花王、明治、味の素などなど非常に難しい企業ばかりが集まります。
一般的に就職が難しいといわれる業界は以下の記事にまとめています。

BtoC企業を受けたいという人はしっかり業界ごとの特性や働き方をしっかり理解しておきましょう!
詳細は以下の記事をご覧ください

BtoB企業はホワイト企業が多い?
一方、BtoBはBusiness to Businessの略で、企業に自社の製品やサービスを売る企業のことを言います。
BtoB企業の特徴はホワイト企業が多いこと。
ホワイト=給料がそこそこあってまったく激務でない
その理由は、「顧客との関係」にあり。
BtoBメーカーは顧客を企業としているため、取引金額と契約期間が長いです。
そのため、一度契約できれば長期間売り上げや利益を見込めるため、業績が比較的安定的になります。
そのため社員に還元される給料も比較的高くなります。
詳細は以下の記事をご覧ください。

また、実際にホワイトな企業をどう探せばいいかわからない人はこちらの記事をご覧ください。

メーカーの文系の仕事内容
メーカー=理系のイメージが強い方は文系の社員がどんな仕事をしているかあまりわからないと思います。
そこで、若手のうちに文系の社員が携わる可能性のある職種を紹介していきたいと思います。
営業・マーケティング(BtoB)
BtoB企業の営業マーケティングの特徴は
・ノルマがない
・飛び込みが少ないこと
後ほどBtoC企業の営業についても話しますが、BtoB企業は、基本的に以前から付き合いのある顧客との継続的な取引が普通です。
これが「ルート営業」と言われるもの。
既存顧客に供給する製品の価格や量を調節する仕事です。
既存顧客との取引がほとんどのため、「まだ契約してくれていない」消費者のものに製品を無理やり売り込む(飛び込み営業)みたいなことがありません。
メーカーの営業については以下の記事をご覧ください。

メーカーの営業は業態によって業務内容が異なります。その違いについても上の記事で触れています。
営業(BtoC)
BtoCメーカーの営業先は自社の製品を売ってくれる小売店です。
例えば化粧品であれば、「ドラッグストア」や「百貨店」。
仕事内容としては、小売店の店員さんに新商品を置いてもらうように交渉したり、すでにおいてある商品の販売戦略を一緒に考えたりすることが多いです。
マーケティング(BtoC)
まさにBtoCメーカーの花形ですね。
まず理解しておくべきことは
マーケティング≠広告を打つということ。
BtoC企業のマーケティングは
・消費者のニーズ調査
・商品のコンセプトづくり
・販売戦略の構築(どこで売るか、価格はどれくらいかなど)
など業務が多岐にわたります。
資生堂やライオンなど一部の消費財メーカーでは「マーケティング職」採用を行っています。
しかしこれらの企業のように若いうちからマーケティングの部署に携われる企業は非常に少ないです。
生産管理
生産管理はメーカー特有の職種です。
実際に工場で生産が計画通りに進むように生産ラインを管理する仕事です。
トラブルが起きればその解決のために奔走することも多いそうですが、社員にとってはそれがやりがいにつながることも多いそうです。
また、実際にものづくりの最前線を見ることができます。
そのため、メーカーのダイナミックさや製品のすばらしさを直に感じることができるという魅力もあります。
一方で生産管理は比較的転勤の多い職種と言われます。
工場は全国各地にある場合が多いからです。
調達購買・物流
調達購買はメーカー特有といえる職種です。
製品を作るために必要な素材、部品、そして機材などを買う役割があります。
調達購買の業務は、顧客の営業担当の社員と「いくらで、どれくらい買うか」などを調節することです。
調達購買の魅力は「自分が会社の利益に貢献できる」こと。
もし、自分が一円でも安く素材や部品を買うことが出来れば会社の利益に直接貢献することができるのです。
経理・財務、法務、人事
経理、財務は「企業のお金」を管理する仕事です。
企業間で発生する取引を記帳したり、「財務」の観点から企業の戦略などを考えるということもあります。
経済学部や簿記の資格を持っていない学生でも経理や財務の職種になることはあります。
法務の仕事に関しては一番専門性が高い職種と言えます。
自社の技術を守るために特許をとったり、企業間の取引に不正がないかをチェックする役割です。
もちろん法学部でなくても配属される可能性がありますが、法務の場合は入社してからずっと法務部というパターンが多いので、学生時代から法学を好んで学んでいる学生がなることが多いです。
そして、もちろんメーカーにも人事の仕事はあります。
人事と一口に言っても本社での人事だけでなく工場での人事もあります。
そして人事は採用だけではありません。人材配置の戦略の考案など幅広い業務に携わるのです。
メーカーに就職するための対策
文系の学生がメーカーに就職するために絶対にすべきことは3つ。
- ガクチカを詰める
- ES対策に力を入れる
- インターンシップへの参加
上の3つを満たすことが出来れば、内定は大きく近づくと思います。
ガクチカはメーカーを受けるにあたって必須
コンサルは実力、不動産は志望度などという風に業界ごとで重視される項目は異なります。
そしてメーカーは、学生時代頑張ったこと(ガクチカ)が重要視される傾向にあります。
そのため、メーカーを志望するなら「ガクチカ」はしっかり詰めるようにしておきましょう。
ESでも面接でも聞かれる内容は同じようなものが多いので比較的対策はしやすいので、「準備」がカギを握るとも言えます。
以下の10点についてはしっかりと詰めておきましょう。
①内容
②なぜそれをしようとしたのか
③目標は?
④困難 / 工夫
⑤周りの人の巻き込み方
⑥反対意見はなかったか、意見の調整方法
⑦結果(定量、定性)
⑧後悔している点
⑨活かされた強み・価値観 / なぜ頑張れたか
⑩学び
ES対策
メーカーの選考の特徴として、「ESの倍率が高い」ことがあげられます。
半分近くが削られてしまうところも多いです。
例えば、化学メーカーのダイセルは10倍です。
そのため、学歴の有無にかかわらずしっかりとES対策はしておく必要があります。
ESに関してもガクチカを含め聞かれる質問は決まっています。
そのため、それぞれの質問の
・意図
・書き方
をしっかりと学び、自分なり答えを用意しておきましょう。
インターンシップへの参加
メーカーのインターンシップは選考的な意味合いが薄いと思われがちです。
確かに「選考直結」と謳うインターンシップは少ないかもしれません。
しかし、「インターンシップに参加する」ことで、得られるメリットは大きいです。
・選考慣れ(選考落ち慣れ)
・業界・職種研究、自己分析が進む
・内定獲得・本選考優遇
詳細はこちらの記事から。

コンサルやベンチャーのインターンシップであれば、参加した学生の中から優秀層に内定や優遇が与えられる形が多いです。
一方メーカーは「参加するだけ」で優遇がもらえる場合がほとんどです。
そのため、早いうちから対策をしてインターンに参加していれば本選考もぐっと楽になります。
また、インターンシップに参加できなくても、面接を受けたり、ESを書いたりする経験は本選考に大いに生かすことが出来るのです。
このようにインターンシップの選考を受けること、実際に参加することには大きなメリットがあります。
冬からインターンシップ選考も盛んになるので、ぜひ応募してみるといいでしょう!
まとめ
文系の学生向けにメーカーに就職するために知っておくべきことをまとめてみました。
まずはメーカーの大枠を知っていただけたらと思います。
そのうえでメーカーに魅力を持ったという人はしっかり対策を進めていきましょう!